2025年5月15日、警察庁は自転車や電動キックスケーターの交通違反に対する取り締まりを強化し、反則金制度「青切符」の導入前に86件の警告や検挙を実施しました。これは、2025年5月17日に成立した改正道路交通法に基づく新たな取り締まり体制の一環です。
🚲 「青切符」制度の概要
対象者:16歳以上の自転車利用者
対象違反:113項目の交通違反行為
反則金:5,000円から12,000円程度(政令で決定予定)
施行時期:法律公布から2年以内
この制度は、これまで罰則が伴わなかった自転車の交通違反に対して、車両と同様に反則金を科すことで、違反の抑止を図ることを目的としています。
🚨 主な違反内容と取り締まりの焦点
特に重点的に取り締まられる違反行為には以下が含まれます
信号無視
一時不停止
右側通行などの通行区分違反
自転車通行禁止区域の走行
遮断機が下りている踏切への進入
歩道通行時の徐行義務違反
ブレーキ不備の自転車の使用
携帯電話の使用やイヤホン装着、傘差し運転など
これらの違反行為は、重大な事故につながる可能性が高いため、特に厳しく取り締まられる予定です。
⚖️ 「赤切符」との違い
「青切符」は行政処分として反則金を科す制度ですが、以下のような悪質な違反行為については、従来通り「赤切符」が交付され、刑事罰の対象となります
酒酔い運転や酒気帯び運転
携帯電話使用中の事故など、危険運転
これにより、違反の程度に応じた適切な処分が行われることになります。
🕒 取り締まりの実施状況と今後の展開
警察庁は、通勤・通学時間帯や日没前後の薄暮時に、自転車の利用が多い駅周辺や過去に事故が発生した場所などで重点的に取り締まりを行う方針です。警察官の警告に従わずに違反行為を続けた場合や、事故につながりかねない交通の危険を生じさせた場合に「青切符」が交付されます。
今回の86件の取り締まりは、制度施行前の啓発活動の一環として行われました。今後、正式な施行に向けて、さらなる取り締まりの強化と交通ルールの周知が進められる見込みです。
この新たな制度の導入により、自転車利用者の交通ルール遵守が一層求められることになります。安全な交通環境の実現のため、利用者一人ひとりの意識と行動が重要です。