【コストコのガソリンが安すぎる?】その裏で起きている地域経済の異変とは
「ガソリンがリッターあたり20円も安い!」
そんな声とともに注目されているのが、コストコのガソリンスタンドです。安さを求めて長蛇の列ができることもある一方で、その影響を受けて、周辺のガソリンスタンドが閉鎖に追い込まれる事態が相次いでいます。
今回はこの現象の背景や、地域経済への影響について考えてみたいと思います。
■ 安さの秘密はコストコのビジネスモデル
コストコは会員制の大型倉庫店。食品や日用品だけでなく、ガソリンも“圧倒的な安さ”で提供しています。これは、大量仕入れによるスケールメリットに加え、ガソリンをそん時にまああえて利益度外視で販売する「集客装置」として活用しているためです。
つまり、店舗への来店動機として“ガソリンの安さ”を使っているわけです。
■ 周辺スタンドは価格競争に勝てず撤退も
ところが、これによって影響を受けるのが、地域の中小ガソリンスタンド。
20円もの価格差では太刀打ちできず、売上が激減。実際に、コストコ出店後に閉店するスタンドが出ているという報道もあります。
さらに、地方では車が生活インフラ。スタンドが減ると「給油難民」が出る懸念もあるのです。
■ 業界団体や行政の動きも
こうした状況に対し、石油業界の団体からは「不公平な競争」「地域インフラの崩壊」といった声が上がり始めています。また、場合によっては公正取引委員会などが価格設定の透明性について調査に乗り出す可能性も指摘されています。
■ 消費者としてどう向き合う?
安さは確かに魅力です。しかし、安さの代償として地域のサービスが失われる可能性もあるということは、少し意識しておきたいところです。
ガソリン価格ひとつとっても、経済の裏側にはさまざまな構造が絡んでいます。便利さの恩恵を受けながらも、その背景にある「持続可能性」や「地域支援」に目を向けていくことが、これからますます大切になっていくかもしれません。
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